マウスの部品を流用してトラックボールを自作しました。フォトセンサの調節が少し難しいだけで普通に使えるトラックボールが激安で作れます。
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動画です→ 操作編 www.youtube.com/watch
まず材料を買いに行く。
マウス
ハードオフとか中古パソコン屋に行き、ボールマウスを買うUSB接続のホイル付が良いと思う。
失敗に備えて5個ぐらい買う。USB接続だと100円だったので同系のPS/2接続50円を3個USBを2個買う。
当然ジャンクなのでちゃんと作動確認してから作業しよう。
ベアリング
京商 V-ONEのラジコンで使うミドルシャフト用のベアリングを使う。
ついでにミドルシャフトもシャフトとしてそのまま代用する。
2個入り315円を2つ。規格だと686で内径6mm外形13mm。
検索するとミネベア製が210円だった。
もう1セット1360ZZとあってこれで検索するとラジコン用のがヒットする。
DDL-1360ZZ (ISO/JIS 686ZZ)
シャフト
京商 V-ONEのラジコンで使うミドルシャフト。特価で210円と105円を2本。
ネットだとステンレスの丸棒6mmで30cmが300円送料別。
ただ6mmキッチリのシャフトに6mmキッチリのベアリングは入らない。
ハンズの丸棒のコーナーでベアリングを持って行き試した、入りそうで入らないので
その下のサイズにすると明らかに合いそうに無い。店員さんに聞いてもココに有るのしかないですね。と言われる。(新宿店)
この時ホイルで使うプチボールキャスターを買う。ロット棚が動くように使うつもりだった。
スイッチ
たぶんゲーム機で使うやつを特価50円で3個買う。
このほかスイッチはマイクロスイッチとかプッシュスイッチなど店先でカチカチして数点買う。
板
ホームセンターで適当に買う。6mm×110mm×600mmの松材。1センチ角の樫材。
廃材のコーナーも見たけど今回は、いいもののがなかった。値段は700円ぐらいだった。
その他
ホイルで使う大きなベアリングは家にあったものを使う。
かなり大きく外形40mm内径17mm幅12mm。検索すると、STZ用 フロントディスクタイプ 日本製ベアリング(NSK)と出る。
二個で2000円。と ぼってる。 この頃街で見かけるバギーのカスタムパーツらしい。個人で圧入とかするのかな?
SS6203で検索
ヤフー伝動機なんとかって言うネットショップで209円で売ってる。これは超特化でだいたい600円ぐらいが相場。
耐熱性とかの違いかな?
まあ、 なんで家に有るのかは不明。
フリマで買ったのかな? 意味もなくガラクタをよく買ってしまう。
支持に使うベアリング
こっちも不明。なんか玩具の部品だと思う。
支柱のベアリングは余計に買ったミドルシャフト用の
ベアリング686ZZで作るつもりっだった。
ボール
ケンジントンのEM5で使っていた。ビリヤードの玉を利用する。このほか手玉の白いのもある。
ビリヤードのボールを買うのであれば、練習用のビリヤードボールなどがカッコイイ。
道具
まずはノコギリ、目の細かなホビー用。カッター。彫刻刀。ペーパー。ドリルとリューター。
棒やすり。半田ゴテと半田。速乾ボンドGクリヤー。
100均で買った彫刻刀は全然切れませんでした。中学で使ったやつを探して使う。
ここまでのポイント
ベアリングとシャフトのチョイスが全てだと思う。
東急ハンズに行き金属製の棒材を探したりそれに合うベアリングを探すのも楽しいけど。
ごく一般の家庭でグラインダーで火の粉を撒き散らしながら作業するのもどうかと、
鉄ノコでガリガリするのも疲れるし。
ある程度精度のあるパーツを買って来た方が良いと思う。
特殊なものじゃなく普通に手に入るパーツとしては、
ラジコン京商 V-ONEミドルシャフトとベアリングがベストだ。←と思う。
ステンレスとか鉄とかも6mmの鉄材を切断するのは一般家庭ではできない。
学生時代スクーターのフレームをグラインダーで切断して、あまりの音の響きに
もうこんな作業はだめだと感じた。
製作作業開始
だいたい土日の休みにIPATをしながらやった。
ベランダに近い窓に短波ラジオを置いて、ノコギリやドリルを使う時は台所で作業した。
台座の成型
お手本とするEM5の大きさに松材の板を台所で切る。久しぶりの作業で真っ直ぐ切るのは難しかった。
今度は、お店で加工してくれるのを利用しようと思った。
台座にフリーハンドで円を書く。大まかでいい、どうせ精度はでないのだから。これは底の部分の逃げ、そのままボールを置くと
だいぶ高くなってしまう。
台座の円を切り抜く。
ドリルで円周にそって穴を開けカッターなどでくり抜く。ドリルは慎重にやらないと、板の目に割れやすいので注意したい。
シャフトが付くふきんもなんとなく書く。角材をまた台所に切りにいく。
角材をベアリングの支柱用に切る。
シャフトとベアリングをセットしてどこにするか当たりを付ける。マスキングテープなどで固定して調子を見る。
この段階ではクリアランスの感覚がわからず。真ん中に固定したベアリングを入れるつもりだった。
ベアリングは中にグリスが入っているので灯油で洗ってノンオイル状態にする。
指でシャフトを弾いて回してみる。軽く抵抗無く回らないと失格。軽やかに回るようにどうにか設定しよう。
暇を見ていじってるとだんだんスムーズになる。
マウスの歯車とシャフトを接着する。
べアリングを両端に変更。
支柱にするべアリングもセット、これで
とりあえず台座にベアリングとシャフトが乗った。ボールをセットして動かしてみる。
ボールの重さで壊れると思ったけど、意外に頑丈だ。縦横の角度が直角じゃなく調節しなければ、
調節する
ベアリングのクリアランス、シャフトの角度。このセッティングが完成度を左右する。
EM5との比較
なお接着には速乾ボンドGクリヤーを使用。乾燥までいじれるので作業が楽だった。
マウスを分解してフォトセンサの配線を繋ぐ。スイッチも同様。
何種類か基盤をみてやりやすいやつで、センサーも3本とか4本が有るので注意したい。
ポイントは基盤の裏から別のマウスから取った部品を半田付けすること。
ケチってそのままスイッチなりセンサーを使おうとすると
基盤のプリントがもたず剥がれてしまう事がある。半田になれていれば簡単なんだろうか?
何回も失敗した。裏から半田付けして表のパーツを半田付けが終わってからニッパーで切り離した方が成功率が高かった。
ホイルもフォトセンサのやつとボリュームみたいなやつがある。
配線が完了したらパソコンに繋いでテストしてみる。フォトセンサが反応すれば一応大丈夫。
使用するセンサーの配線がマウスによっていろいろある。上は4本のタイプで右の写真は3本2本のタイプで
合わなかった。もう一つマウスをばらして3本2本タイプを探し、それを使った。
ロジクール製 4本←×
ミツミ製 3本←○
ホイル
はじめは、ホイルユニットごと使おうとしたけど、どうもホイルのゴムの質感が嫌で家で見つけたベアリングを使う。
これもシャフトとベアリングが要るので買いに行く。今度はタミヤのミニ4駆のガイド用ベアリング?を買ってみた。
ラジゴン用のベアリングに比べて精度はかなり落ちる。手で回すとガリガリゴリゴリする。
合うシャフトもなかなかないので、家を探し回った。
タミヤの楽しい工作シリーズのプーリーLセットのシャフトとブッシュでなんとかした。
先端にボリュームに繋がる六角の部品を、付ける。シャフトをベアリングのホイルで回してみたけど、
まったく動かなかった。
ホイルの軸を削る。
ミドルシャフトに精度の高いベヤリングなら回る。買いに行こうと迷ったけど
やめ、自転車で使うムシゴムを付ける事で解決した。
ムシゴムは、自転車用。結構な長さが250円だった。
遊びでリールがカチカチなるようにギヤをホイルのシャフトに付けて、
プラバンをなり板のように切り回転すると,鳴るようにした。
小気味いい音がするもののホイルの回転に影響が出て、重くなったので辞めることにした。
マイクロスイッチを使おうと思ったけど実際、スイッチカバーやらスプリングを仕込む事が
かなり難しいと思うので中止してプッシュスイッチにした。カチとした感覚が無いのでちょっと残念。
本体に基盤を付ける。
シンメトリなデザインにするかエルゴノミックっぽくするかでかなり悩む、ボタンをどの位置するか、、。
結局自分の指の位置に合わせる事にした。ボタンの位置はほんとに重要で、5ミリ動いても感覚が変わる。
反省としてホイルの角度を指に合わせて斜めにすればよかった。
まあ最初はEM5の形を見本にしたからしょうがないと納得。
ボタンの位置が決まったら。今度は上になる板を切り、穴を開ける。やり方は台座と同じ。
表面になるのでドリルで穴を開けるのに緊張した。円が終わったらホイル ベアリングの部分も同様にくりぬく。
普通のカッターで仕上げていく。あせらずゆっくり映画のDVDなど見ながらやる。
だいたい終わったら、ベランダにペーパーをかけに行く。
枯れた鉢植えの花に強い夕日が射す、斜め上の部屋から同じフレーズを繰り返すピアノが聞こえる。
センサーの歯車が板に当らないように削る。よこ板を切る。
箱を作るようにする。接着は木工用ボンド、完全に乾いてからコーナーにペーパーをかける。
ボタンの穴が開いていないけどだいたい形になる。
配線
基盤を台座に固定。それとホイルベアリングの押さえに使ったプチボールキャスターを付けた。無くてもほとんど
関係ないがせっかくだから付けてみた。
フォトセンサの取り付け。歯車の真横ではなく、半径の上か下にセンサーがくるように、
真横だとセンサーが誤作動して突然反対にカーソルが動いてしまう。ここが一番時間を要した。
ホイルのボリュームの取り付け。この後ボリュームが動かないように、木をあてがう。
壊れた時も考え接着はしない。ボリュームが回転しないようにするだけ。
他のパーツもメンテナンスができるようにフォトセンサ意外、接着はしていない。
ボタンの取り付け。いろんなボタンで試すもデザインがあうキーボードのボタンにした。
キートップを削る。好きなキーであえてそのまま使うのもありだと思う。
カバーにボタンの穴を開ける。ドリルとリューターを使う。
この後もう1つ穴を開けた。
ほぼ完成。
ためしに買って来たボタンカバーを付けてみる。
やっぱりキートップのほうがいい。
あとはニスでも塗って完成。かな、
デザイン的にはダグラス・エンゲルバートの最初マウス風にしたかった。作動については、自分で言うの何なんだけど、完璧。
ケンジントンのExpertMouse5よりスムーズで底に開けた穴がよかった。床面とボールが1mmぐらいなので低くキーホードから移動するのも楽。
EM5のように上方向移動時に、ボールが浮いてカポっと音をたてる事がない。ゴミも溜まらないのでメンテナンスも簡単。
ボタンがマイクロスイッチじゃないので、カチっとはいかない。しかしメカニカルキーボードのキーのようでこれも良い。←このへんは好みが別れる。
耐久性はまだわからないけど、今も普通にメインで使ってる。
ホイルも一般的なマウスに付いてるゴム性じゃないので気持ちがいい。高級アンプのボリュームとは言わないが 冷たい質感がクールだと思う。
メーカーもトラックボールには、マウスに付けられない大きめのホイルを付けてほしい。
重厚なビリヤードのボールがシャフトを回す感覚は想像より遥かに良かった。最終的にニスを塗り完成したらまたアップするつもりでいる。
ここまで見てくれてありがとうございました。
20090604